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 夜明けが近づき空が白み出すと、白鳥たちが動き出す。眠っているときは背に乗せていた長い首を伸ばして羽ばたきしたり、羽づくろいをしたり。

 やがて、数羽から10羽前後の群れが次々と飛び始める。風に向かって翼を振り、水かきで水面を蹴って大きな音を立てながら助走すると、10キロ前後ある体がフワリと浮く。いくつもの群れが編隊を組み、上空で優雅に弧を描く様はまるで円舞のようだ。

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早朝、湖面から次々と飛び立つ白鳥の群れ=2024年12月12日午前7時39分、新潟県阿賀野市、小宮健撮影

【撮影ワンポイント】瓢湖

 湖を埋め尽くす白鳥の群れが日の出とともに飛び立つ姿を、500ミリの望遠レンズで狙った。悪天候の日を避けようと天気予報とにらめっこすること2週間。冬の新潟県はすっきりと晴れる日が少なく、曇り空での撮影となった。早朝の気温は0度前後。二重に手袋を着けたものの、寒さで指の感覚はほとんど無くなっていた。(小宮健)

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 この後、稲刈り後の田んぼで二番穂を食べたり川辺で休んだりしてから、夕方に寝床へと戻ってくる。

 JR新潟駅(新潟市)から車で約30分。新潟県阿賀野市の瓢湖(ひょうこ)には毎年10月になると、シベリアなどから白鳥が越冬のためにやってくる。最も多くなる11月には5千羽を優に超す。

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羽づくろいする白鳥=2024年12月12日午前6時54分、新潟県阿賀野市、小宮健撮影

 鳥たちが北へと帰る3月まで…

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