トランプ米大統領が、メキシコとカナダに課すとしていた関税を、発動直前の土壇場で1カ月猶予した。両国の歩み寄りに「見返り」を与えた。就任からわずか2週間。高関税を材料に譲歩を引き出す「ディール(取引)外交」がすでに全開だ。ただ、予定通り追加関税を課した中国とは、厳しい交渉も予想される。
ディール外交が再び動き出したのは3日朝。関税発動まで24時間を切っていた。
- トランプ氏、関税で脅す「ディール」に自信 発動した中国とは協議へ
「ちょうどジャスティン・トルドーと話した」。午前9時9分、トランプ氏はSNSにそう書き込み、カナダのトルドー首相と電話協議したことを明らかにした。協議では、米国の銀行がカナダでは自由にビジネスができない、といった不満までトルドー氏にぶつけていた。
「彼とは午後3時に再び話す…