40代、50代の転職者が急増している

 転職はかつて「35歳が限界」ともいわれ、中高年世代は転職市場で苦戦しがちだった。ところがここ数年で40~50代の中途採用は著しく伸び、ミドル・シニア人材に熱視線が注がれている。何が起きているのか。

 首都圏に住む50代後半の男性は今春、経営企画部門で長年在籍した会社を辞め、思い切って地方の中堅企業に転職した。社長のアドバイザー的な役割で、年収は約1千万円と転職前とほぼ変わらない。

 男性はこれまで5社以上で働き、内部監査や株式公開などの分野で豊富な職歴を持っていた。その経験を見込まれ、転職活動を始めて半年以内に採用が決まったという。

 単身赴任になるが、子どもはすでに独立している。「できるだけ長く、現役で働きたい」と将来を見据えた決断だったという。

 厚生労働省の雇用動向調査からは、中高年転職の活性化がみてとれる。

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