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東京都立園芸高校のバラ園に立つ一ノ瀬淳校長=2025年4月24日午後1時39分、世田谷区深沢5丁目、武田遼撮影

 日本初の園芸学校として117年の歴史がある東京都立園芸高校。目指す姿や取り組みについて、一ノ瀬淳校長(58)に聞きました。

思い出クリック~青春群像記~

高校をシリーズで紹介する企画。今回は東京都立園芸高校の4回目(最終回)です。

 ――初めて園芸に来たのは

 大学生の時に授業の一環で来ました。とにかく広くて、校門から100メートル続くイチョウ並木や、美しい盆栽や花壇の様子に、品格を感じました。

 教員は技術力の高いベテランぞろいで、「いつかは園芸に」と夢みる教員も多かった。私もそんな一人でした。今も、農業や園芸を学ぶ高校のリーダー的な存在です。

 ――赴任して1年。生徒の印象は

 とにかく素直で真面目です。単調な作業でも集中力が途切れない。おばあちゃんの畑を手伝ったり、お菓子作りが好きだったり、動物と暮らしていたりした経験から、入学を志した理由がはっきりしている生徒が多いからでしょうか。目的意識も高いです。

目指すは「グローカル・アグリハイスクール」

 ――カリキュラムの3分の1を専門科目が占めます

 普通科より科目数が多く、幅広く学べます。苦手な教科があっても、例えば英語なら農業に関する単語、数学なら肥料の計算と、専門科目と横断的に興味のある分野から学力をつければいい。

 昨年からはベトナム研修を始め、農家でインターンができるよう群馬県中之条町と協定も結びました。世界(グローバル)と地域(ローカル)の視点を大切にする「グローカル・アグリハイスクール」を目指しています。

 ――高校から専門的に学び始める意味は

 若い時期に学んだ知識や技術…

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