FRBのパウエル議長=ワシントン、榊原謙撮影

 米国の金融政策を決める会合が30日、始まった。市場は今回の7月会合では米連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利を据え置き、次回の9月会合で「利下げ」すると見ている。FRBのパウエル議長はどう語るのか。円相場にも影響するだけに、注目が集まっている。

 FRBは30日に金融政策を決める米連邦公開市場委員会(FOMC)での議論を始め、31日午後(日本時間1日未明)に当面の金融政策を決めて公表する。その後、パウエル議長が記者会見で決定内容などを説明する予定だ。

 新型コロナ禍のあとに激しいインフレ(物価高)に見舞われ、世界の主要中銀は次々に利上げした。世の中の金利を引き上げることで経済を冷やし、インフレを抑えるねらいだ。その結果、各地のインフレはピークを超え、ある程度は落ち着いた。

 欧州中央銀行(ECB)やスイス国立銀行、カナダ銀行などは今年に入り、相次いで利下げに踏み切った。カナダ銀が7月の利下げの理由を「経済全体の弱さがインフレ率を引き下げている」「成長率を回復させる必要がある」と説明するなど、高金利の副作用とも言える景気腰折れへの懸念も高まっている。

 だが、米国のFRBはまだ利…

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