労働組合の中央組織である連合のトップ人事案が17日発表され、芳野友子会長の3選が固まった。通常8月中にはまとまる会長人事案だが、根強い交代論もあって調整が難航。選考過程で生まれたあつれきは、一枚岩になれない連合の構造的な課題を浮き彫りにし、芳野氏の3期目のかじ取りに暗い影を落とす。
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会長人事案は、有力な産業別組織(産別)のトップらでつくる役員推せん委員会(役せん)で議論され、通例8月中に全会一致でまとまる。
しかし、今回は今月10日の会長選告示後も発表されない異例の事態に。この日、その理由を会見で問われた伊藤敏行委員長は「丁寧な議論を重ねた結果だ」と述べるにとどめた。
長引いた選考には、産別間の駆け引きに加え、衆参で与党が過半数割れしているという政治状況も少なからず影響した。
役せんの議論が本格化したの…