中国・北京の海淀外国語実験学校で日本語を学ぶ小学1年生の児童ら=2025年2月28日、井上亮撮影

 日本の大学や語学学校で学ぶ中国人留学生の数が過去最多に迫っている。日本学生支援機構がこのほど発表した外国人留学生の調査結果によると、2024年5月1日現在、中国人留学生は前年度比6.9%増の12万3485人だった。米中対立の激化を受けて、今後一部の中国人留学生が日本に流れ、増加が加速する可能性もある。

  • 押し寄せる「留日」の波 中国での受験競争を避け、日本留学が増える

 同機構によると、中国は国・地域別で最も多く、全体の36・7%を占める。中国人留学生の数はコロナ禍以降は減少傾向だったが、23年度に増加に転じた。過去最多だった19年5月1日時点では12万4436人だった。24年度以降も同程度の伸び率が続いていれば、足元では過去最多を更新しているとみられる。

 人気の理由のひとつが割安な留学費用。円安の影響もあり、日本の費用は米国の3分の1から4分の1ほどとされる。また、中国では受験競争が厳しく、経済の不調により若者の就職難も深刻。「何かあればすぐに帰ってこられる」(北京の教育コンサル)という距離の近さも再評価されている。

日本にいる中国人留学生数の推移

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