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警視庁が押収した金融関連業「S(エス) DIVISION(ディビジョン) HOLDINGS」(ホールディングス)のパンフレット。「フィリピンとともに成長していく企業体」などとうたっている=2025年8月8日午後3時53分、警視庁池袋署、太田原奈都乃撮影
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 フィリピンに拠点を置く日系企業の社債購入を無登録で勧めたとして、警視庁は、金融関連業「S(エス) DIVISION(ディビジョン) HOLDINGS(ホールディングス)」(SDH社)を経営していた須見一容疑者(45)=兵庫県宝塚市=ら男女9人を金融商品取引法違反(無登録営業)容疑で逮捕し、8日に発表した。同庁は捜査に支障があるとして、9人の認否を明らかにしていない。同社が勧誘を委託した代理店2社についても法人として同容疑で書類送検した。

 警視庁は、SDH社が2021年5月以降に「年利24%」と説明するなどして社債を発行し、須見容疑者が代表を務める「STEPCAPITALMANAGEMENT(ステップキャピタルマネジメント)」(大阪市)を国内窓口として約2400人の投資家から計約171億円を集めていたとみている。計約55億円分の利息が支払われたが、24年1月以降の利払いが滞っていたといい、同庁は事業や運用の実態がどうだったかなどを詳しく調べる。

 生活経済課によると、ほかに逮捕されたのは、SDH社の幹部のほか、代理店2社の関係者ら31~49歳の男女8人。9人の逮捕容疑は、21年6月~23年2月に共謀し、金融庁に金融商品取引業の登録をしていない代理店2社を通じて、個別勧誘や投資セミナーを実施。「フィリピンでの事業の運転資金に充てる」などと説明し、投資家にSDH社の社債購入を持ちかけた疑いがある。同課は、この間に少なくとも9人の投資家から計約1億3100万円を集めたとみている。

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