小田凱人(左)が歩くときに使っている杖を見て、那須川天心は「この杖かっこいいっすよね。持って撮りたい」。小田も賛同し、対談後にこのポーズで撮影した=2024年4月24日、東京都中央区、吉田耕一郎撮影
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 今夏のパリ・パラリンピックで金メダルが期待される車いすテニスの18歳、小田凱人(ときと)が「ロールモデル」に挙げるのが、キックボクシング界で「神童」と呼ばれ、プロボクシングに転向した那須川天心(25)だ。対談した2人は語り合ううちに、互いの生き方に共鳴していった。

  • 【対談の前半はこちら】小田凱人があこがれる奔放な「神童」 那須川天心に会って尋ねたこと

 小田 車いすテニスはまだまだ注目度が低いんです。憧れをもってこの世界に入ったけど、このまま続けていくのはきつい。

 (健常の)テニスの4大大会ではセンターコートで試合をし、お客さんもたくさん入って興行として成り立っている。でも、車いすテニスの試合はコーチと親族以外の観客が少ないときもある。国枝慎吾さんら伝説的な選手はいたけれど、テニスとはコートも賞金額も大きく違う。勝つだけでなく、何か違うことをしないといけない。

 那須川 いい案がある。車いすはカスタマイズしてもいいの?

 小田 できます。お尻が(座面から)浮いたらダメ、といったルールはありますけど。

 那須川 乗り物に乗る感覚でテニスをしたら、むっちゃ面白いと思った。デザイン性の高い車いすで戦ったら、ストリート感が出るし、ファッション的にもいける。車いすが回転したときに躍動感が出るようにヒラヒラをつけたりとか。かっこいいのが一番。「あの車いすに乗りたい」と思ってもらえるかもしれない。

 小田 確かに! スケボーとか(自転車競技の)BMXみたいに、乗り物の競技にしていきたい感覚はあります。

 僕は天心さんのインスタ(グラム)なども参考にさせてもらっているんですけど、僕にとってSNSは、自分を知ってもらう手段です。リスクもあるとは思うけど。

 那須川 SNSって、使い方…

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