社会人楽団と共演する魚沼ジュニアブラスの中学生=2025年6月8日午後3時59分、新潟県魚沼市干溝

 公立中学校の部活動を地域クラブなどに移す国の取り組みに伴い4月に発足した「魚沼ジュニアブラス」(新潟県魚沼市)がこのほど、地元の社会人らでつくる吹奏楽団のコンサートで演奏を披露した。この冬の大雪で予定していた演奏が中止になったことを耳にした楽団メンバーが声をかけて実現。会場を埋めた観客からは温かい拍手が送られた。

 演奏会は8日、魚沼市響きの森文化会館であった。生徒たちに演奏を呼びかけた社会人楽団「魚沼吹奏楽団」に先立ち、吹奏楽ではおなじみの「ウェルカム」を披露。コンサートのアンコールの場面では、魚沼吹奏楽団と一緒に「ミッキーマウス・マーチ」を演奏した。

 観客席からは手拍子も送られ、生徒たちも「ノリノリ」で、共演を堪能した。部長で、堀之内中3年の上村太央さん(14)は「大人との演奏は楽しかったし、すごく勉強になった」と話した。

 魚沼ジュニアブラスは魚沼市内の小出、広神、堀之内、湯之谷、魚沼北の5中学校の生徒54人でつくる。練習は週3回、閉校になった魚沼市内の小学校で行っている。平日の練習時間は午後7時~同9時。放課後にいったん帰宅し、保護者が送り迎えしているという。

 指導にあたっている吉田洋士さん(50)は、同市内で土木工事会社を経営する。「仕事を抱えながらの指導は大変だが、子どもたちは伸びしろがあり、楽しい」という。

 夏に始まる新潟県吹奏楽コンクールに魚沼ジュニアブラスとして「中学Aの部」(50人以内)に出場する。目標は「西関東大会出場」(上村部長)だ。

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