2022年8月10日、平壌で開かれた全国非常防疫総括会議で討論する朝鮮労働党の金与正副部長。朝鮮中央通信が同月14日に配信した=朝鮮通信

 北朝鮮の朝鮮労働通信は4日、金正恩(キムジョンウン)総書記の妹で朝鮮労働党副部長の金与正(キムヨジョン)氏の3日付の談話を配信した。与正氏は米原子力空母の韓国入港を「情勢を悪化させる挑発行為」と批判し、北朝鮮が「戦略的水準の威嚇行動を増大させる選択案」を検討し、対抗措置としてとる可能性に言及した。

 与正氏はトランプ米政権が前政権の北朝鮮への敵対政策を継承し、「政治、軍事的挑発行為を段階的に拡大、強化している」と非難。北朝鮮に対して「核戦争抑止力」の強化の名分を提供している、と正当化した。

 米原子力空母カールビンソンは2日に南部・釜山の海軍作戦基地に入港した。米原子力空母の韓国入港は第2次トランプ政権では初めて。米韓は今月、大規模な合同軍事演習を控えている。韓国国防省はこうしたタイミングも踏まえ、「核・ミサイル開発を正当化し、挑発の名分を築こうとする詭弁(きべん)にすぎない」と与正氏の談話を批判した。

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