第107回全国高校野球選手権群馬大会(朝日新聞社、群馬県高校野球連盟主催)の決勝が27日、上毛新聞敷島球場で予定され、2年連続5回目の夏の甲子園出場を狙う健大高崎と、4年ぶり7回目の出場をめざす前橋育英が対戦する。決勝で両校が対戦するのは4年ぶり5回目で、過去4回はいずれも前橋育英が勝利。健大高崎が雪辱を果たすのか、前橋育英の5連勝となるのか――。

健大高崎、29イニング無失点の鉄壁投手陣

 健大高崎は2年前の群馬大会準決勝で桐生第一に敗れて以来、県内の公式戦では30連勝中。新チームになった昨秋以降の公式戦では、秋の関東大会決勝、選抜大会準決勝でともに横浜に敗れた以外、24勝している。

 常勝集団を支えるのは、鉄壁の投手陣。群馬大会では6人の投手が4試合29イニングに登板して無失点だ。156キロ右腕の石垣元は「最後の優勝の瞬間のマウンドで、自分が抑えたい」。左腕の下重も、準決勝の東農大二戦で好投するなど調子を上げている。多彩な投手陣を捕手・小堀がうまくまとめている。

 チーム打率は3割6分8厘。好調を維持している6番打者の杉山は、2本塁打8打点で打率5割3分3厘。2番加藤は4割、4番栗原は3割5分7厘、佐伯も4割で、いずれも4打点とチャンスに強い。

 青柳博文監督は「夏は何が起こるかわからない。最少失点で抑え、守り勝つうち本来の野球をしていきたい」と話す。

前橋育英、チーム打率3割8分の強力打線

 2013年に夏の甲子園で全国制覇した前橋育英は20年大会の中止を挟み16~21年に5大会連続出場を果たした。昨年夏は準決勝で健大高崎と対戦。九回裏に6点差を追いつき延長十回タイブレークの末に8―9で敗れた。新チーム発足後、前橋育英は昨秋、今春の県大会準決勝で健大高崎に敗れている。

 今夏も強打が特徴。チーム打率は3割8分。昨夏も活躍した4番原田は厳しい攻めに苦しみながらも打率4割。安打6本のうち三塁打1本、二塁打3本と長打力がある。打点5はチームトップ。3番新井も1年生ながらパンチ力があり、本塁打1本、二塁打2本で打率5割4分5厘。原田と同じ5打点だ。黒田や中村も好調を維持している。

 エース左腕の片岡と本格派右腕の井沢の2人が投手陣の中心。いずれも失点3と安定している。

 荒井直樹監督は「相手は全国トップクラスのチーム。どれだけ守りで我慢できるか。どんな展開になっても食らいついていく」と話す。

健大高崎の戦績

準決勝  12―0東農大二(6回コールド)

準々決勝 10―0利根商(6回コールド)

3回戦   7―0前橋工(8回コールド)

2回戦   5―0藤岡中央

前橋育英の戦績

準決勝  17―2高崎(5回コールド)

準々決勝 7―2桐生市商

3回戦  4―1太田東

2回戦  8―1明和県央(8回コールド)

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