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市況

 21日の東京債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが上昇(債券価格は下落)し、一時、前日終値より0.005%幅高い1.610%をつけた。リーマン・ショック後の2008年10月以来、約17年ぶりの高水準となる。

 長期金利は住宅ローンの固定型金利や企業向け貸出金利の指標となる。上昇の背景には、日銀の利上げ観測があるとみられ、長期金利はこの2週間で0.125%幅ほど上がった。

 今月13日にはベッセント米財務長官が、日銀は金融引き締めが「後手に回っている」と指摘。日銀に利上げを促したと受け止められ、利回りの上昇につながった。

 みずほ証券の丹治倫敦氏は「市場では早期の利上げ期待が高まっており、現状はかなり織り込まれている」と指摘。「これ以上の金利上昇には材料が不足しているので、上値は重くなるだろう」とみる。

 また、21日の東京株式市場で日経平均は3日続落。下げ幅は一時300円を超え、4万2500円台をつけた。終値は前日より278円38銭(0.65%)安い4万2610円17銭だった。

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