鳥取城北高校書道部顧問の山根亮文教諭(左手前)と作品を仕上げた児童ら=2025年2月4日午後3時32分、愛媛県四国中央市の市立関川小学校、堀江泰史撮影

 昨年7月に愛媛県四国中央市であった第17回書道パフォーマンス甲子園(朝日新聞社など後援)で2連覇した鳥取城北高校書道部の顧問、山根亮文(あきふみ)教諭(41)が4日、同市立関川小学校(神野尚代校長、児童数103人)で書道の授業をした。全校児童のほとんどが参加し、大会で使われたのと同じ大きさの紙(縦4メートル、横6メートル)に夢を書いた作品を仕上げた。

 山根教諭は東京学芸大で書道を専攻し、2009年に鳥取城北に赴任、翌10年に書道部をつくった。5大会連続6回目となる昨年7月の書道パフォーマンス甲子園では、部員がそれぞれの大切な人の名を書く演技で優勝。空海の直筆に敬意を示した書で、「古典を現代に再生した」と評価された。

 この日の授業では「今日は楽しく字を書きましょう」と呼びかけ、直径30センチほどの丸い色紙にそれぞれの「夢」を書くように求めた。

 児童たちは墨で手を黒くしながら「寿司職人」「金もち」「世界一周」「ユーチューバー」などと書いた。最後に、6年生が「関川の夢」と書いた大きな紙に色紙を貼り付けて作品が完成。山根教諭は「書道は目に見えない思いを届けることができる素敵な文化です」と語りかけた。

 「バイクに乗りたい」という夢を書いた6年の真鍋慶弥さん(11)は「難しいかなと思ってたけど、やってみたら楽しかった。いつか書道パフォーマンス甲子園を見に行きたいと思いました」。山根教諭は「難しいテーマを出してしまったのかなと感じましたが、思いをちゃんと字にして素晴らしい作品にしてくれました。書道は楽しいと一人でも感じてくれたら」と話した。

 山根教諭は5日午前10時半から、川之江ふれあい交流センター(四国中央市川之江町)で講演する。問い合わせは同市書道パフォーマンス甲子園振興室(0896・28・6037)。

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