航空機から脱出後、ターミナルに到着した乗客ら=2025年9月12日夜、関西空港、西江拓矢撮影

 12日午後7時10分ごろ、成田空港発フィリピン・セブ行きのユナイテッド航空機が関西空港に緊急着陸した。消防などによると、乗客と乗員の計141人が脱出用のシューターで機外に逃れた。その際、女性2人が腰を打つなどしてけがを負い、病院に搬送されたという。

 国土交通省は12日、深刻な事故につながる恐れがある「重大インシデント」に認定したと発表した。

 航空機はフィリピンに向かっていたが、飛行中に貨物室で出火したことを示すアラームが表示され、目的地を変更して関空に着陸したという。国交省によると、2本ある滑走路が閉鎖され、うち1本はその後に復旧したという。

 取材に応じた複数の乗客によると、上空では機体の揺れや大きな音などの異常は感じなかったという。

 大学生の女性(21)は「『大阪に向かう』と英語でアナウンスがあり、着陸した。強い口調で『ゲット・アウト(外に出ろ)』と言われ、機内が騒がしくなった。急にシューターで脱出することになって怖かった」と話した。

 男性(30)は「着陸後に機内がパニックのようになり、隣に座っていた子どもが泣いていた。何があったのか説明はなかった」と話した。

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