ブルペンで投げ込む阪神の石井大智

 最速155キロの速球を軸に、昨季56試合で30ホールドを挙げた阪神の右腕・石井大智は「変えない」ことをテーマに掲げ、春季キャンプを過ごしている。

 秋田高専から独立リーグ高知を経て、2020年秋のドラフト8位で入団した27歳。入団同期には佐藤輝明(ドラフト1位)、23年最優秀防御率の村上頌樹(同5位)、23年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表の中野拓夢(同6位)ら、そうそうたる顔ぶれがそろう。

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 昨季の春季キャンプでは休日返上で投球練習をするなど精力的に動いた。

 ところが、開幕2カード目で2軍に降格。スタートでつまずいた。本人は「トレーニングなどを1年ごとに変えていたけど、昨年はそれがうまく回らなかった」と振り返る。

 このときの反省を、今年は生かそうと決めた。「意識の中で少し変化はするけど、ファンやメディアの皆さんから見てもわからない程度」に臨むと決めた。

 キャンプでの練習に淡々と取り組む一方、静かに闘志を燃やしていることがある。

 日本代表「侍ジャパン」入りだ。

 3日はブルペンで約90球を投げ込んだ。視察に訪れた侍ジャパンの井端弘和監督は「世界と戦う上で十分抑えられる力を持っていると思う」と評価した。

 侍ジャパンでは3月に行われる強化試合のメンバー選考が進んでいる。「選ばれたらすごいうれしい」と石井。

 来年3月には日本の連覇がかかるWBCが控える。「しっかりそこで選んでいただけるように、シーズンの結果もしっかり出していきたい」。=宜野座

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