27日投開票の沖縄県うるま市長選で、防衛大学校の学生が特定候補を応援する動画がSNSに投稿されていたことが、関係者への取材でわかった。防衛省は、政治的中立性を求める自衛隊法に抵触する可能性があるとみて調べている。
動画は、落選した前県議の無所属新顔・照屋大河氏(53)=立憲、共産、社民、沖縄社会大衆推薦=を応援する内容。迷彩服姿の男性が「市長になって平和で明るいうるま市をつくってください」と話す内容で、陣営のアカウントから投稿されたとみられる。
動画はすでに削除されており、陣営幹部は「誰が投稿を依頼したのかわからない。対応を協議中」と話した。
防衛大学校は幹部自衛官を育成する機関で、その学生は特別職の国家公務員にあたり、政治的行為を制限する自衛隊法の対象になる。防衛省は20日に投稿を把握し、急きょ、防衛大学校の全学生を対象に法令についての教育を行ったという。
同省担当者は「特定の候補者を応援したことは遺憾。適切に対処する」と話している。