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福島県立医科大学がユーチューブチャンネルに投稿した、研究論文を分かりやすく解説したアニメーションの一場面

 福島県立医科大学(福島市)が、専門性が高くて難解な研究成果をアニメーションを使って分かりやすく伝える取り組みを始めた。「『論文の見える化』プロジェクト」と銘打ち、第1弾は糖尿病をテーマにした。今後も定期的に発信していきたいという。

 福島医大の医学部には臨床医と研究医合わせて約380人が所属し、世界レベルの研究にも取り組んでいる。ただ、その成果である論文は英語のうえ、専門性が高いため、一般的な知識で理解するのはなかなか難しい。そこで動画で分かりやすく紹介することで、どんな研究をしているのか学外の人たちに広く知ってもらい、ひいては同大のブランディングにつなげたいと考えたという。

 第1弾は、糖尿病のタイプを分類するAI(人工知能)モデルを開発したというもの。これまで、分類するためには複雑な計算や普段計測しない検査データが必要だったが、AIモデルを活用すれば、簡単に日常的な検査項目だけで判定できるという。この研究成果によって、患者ごとに最適な医療を選ぶ「個別化医療」につながる可能性があるという未来像も含め、約6分半の動画にした。

 今回は最初ということで、多くの人になじみのある糖尿病をテーマに選んだが、今後はより専門性の高いものも紹介していきたいという。担当者は「福島から未来の医療を創造していく姿を、高校生や医学生など若い人たちに知ってもらいたい」と話している。

 動画は福島医大のユーチューブチャンネルで見ることができる。(https://www.youtube.com/watch?v=VnbpJahZy9I別ウインドウで開きます

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