奈良市の帝塚山中学・高校グラウンドで10日に起きた落雷事故では中学生2人が重体となっている。昨年4月、宮崎市でも落雷による部活中の事故が発生した。急な雷から身を守るには、どうしたらいいのか。
夏のイメージが強い雷だが、気象庁によると実は年間を通して注意が必要な現象だという。上空と地上の気温差が大きく、大気の状態が不安定になり、積乱雲が発達しやすい条件が整うと、季節を問わず落雷の可能性がある。
黒い雲が近づいてきたり、急に強い風が吹いたりしたら、雷の発生を疑う。遠くでも雷鳴が聞こえたり、雷光が見えたりしたら雷が差し迫っているので、身を守るために速やかな避難が必要となる。
特に、グラウンドやゴルフ場、砂浜などの開けた場所では、人に落雷しやすくなるため、急いで建物に入ることが有効だ。避難先が鉄筋コンクリートや木造建築物でも、感電を避けるためコンセントや配管がある壁などから1メートル以上離れたほうが良いという。オープンカー以外の車、バスや列車の内部も比較的安全という。
気象庁の担当者は「落雷のリスクは、年間を通じてある。屋外で活動するときは、雷注意報などに注意してほしい」と呼びかけている。