2024年4月12日、直近のロシアのミサイル攻撃で激しく破壊された火力発電所で作業する職員=ロイター
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 ロシアの侵攻が続くウクライナのエネルギー相、ヘルマン・ハルシチェンコ氏が都内で朝日新聞のインタビューに応じた。ロシアによる電力施設を狙った過去最大規模の攻撃にさらされ、国民生活が危機にあると強調。ロシア占領下にある欧州最大級の中南部ザポリージャ原発をめぐっても「状況が悪化し続け、事故に近づいている」とし、対ロシア制裁の強化が「残された唯一の解決方法だ」と訴えた。

 ハルシチェンコ氏はエネルギー部門の復旧復興支援を協議するため、日本の国際協力機構(JICA)の招きで来日し、25日に取材に答えた。

 2022年2月にウクライナへの全面侵攻を始めたロシアは、同年10月から翌23年3月にかけ、電力施設を集中的に攻撃した。その後、ウクライナは政府、民間による施設再建で電力の安定供給を回復させたが、ロシアは今年3月22日に中南部ザポリージャ州にあるウクライナ最大のドニプロ水力発電所を攻撃したのを皮切りに各地の発電所や変電所、送電網への大規模攻撃を再開。今も攻撃は続き、ハルシチェンコ氏は「我々は再び大きく発電能力を失った」と語った。

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 ハルシチェンコ氏は、今回の…

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