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東京都

 東京都青梅市は12日、2025年度から私立などの小中学校に通う児童、生徒らに給食費を支給すると発表した。幼稚園や保育所の副食費も無償化する方針。子育て支援を重視するとして、同年度の一般会計予算案に計1億2200万円を計上した。

 すでに無償化している市立小中学校の給食費に相当する額を支給する。市立に通うものの、アレルギーや宗教上の理由などから給食が食べられずに弁当を持参するなどしている児童・生徒約190人にも同様の支給を始める。

 市の調べでは、都からの補助がない私立の小中学生などに対する給食費助成の自治体は23区ではいくつかあるが、多摩26市では初めてだとしている。

 幼保の未就学児のおかずやおやつ、牛乳代などの副食費はこれまで月額2千円を上限に補助してきた。今回、補助の上限を国が定める公定価格(4800円)まで引き上げ、保育園では、すでに徴収していない主食分とあわせて食費全体を実質無償化する。

 無償化の対象は3~5歳児クラスの約2500人。副食費込みの保育料を徴収している0~2歳児クラスは現状のまま。同様の無償化は小金井市などで実施しているが、多摩地域では例があまりないとしている。

 東京都立川市も同日、認可保育所などに通う3~5歳児の給食の副食費を今年9月から無償化すると発表した。市の一般財源約1405万円を新年度当初予算案に計上する。

 現在、給食の主食費は市が全額負担し、副食費は保護者負担が1千円になるよう補助している。副食費についても市が全額負担することにしたという。市は今回の無償化で、保護者の経済的負担や、給食費を徴収してきた保育現場の事務負担を軽くする狙いだ。

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