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米ホワイトハウスで2025年2月12日、演説するトランプ大統領=ロイター

 トランプ米大統領が12日、ロシアのプーチン大統領とウクライナのゼレンスキー大統領と相次いで電話協議をした。侵略の張本人であるプーチン氏と先に停戦交渉の開始を決め、当事国のウクライナにはその結果を伝える形をとった。大統領選の金看板だった「戦争終結」に向け、道理は度外視する「トランプ流」の外交は、国際秩序を揺るがす危険をはらむ。

  • トランプ氏と交渉開始 プーチン氏の思惑は
  • ウクライナが譲れない「絶対条件」とは何か

 「プーチン大統領は私が選挙活動でモットーとしていた『常識』という言葉さえ使った。私たちはともに常識を強く信じている」

 プーチン氏との会談を報告するSNSへの投稿で、トランプ氏は親愛の情までにじませた。「ロシアとウクライナの戦争による多くの死を食い止めたい」という考えで一致したとも主張。ルビオ国防長官ら側近にたくす交渉は「成功すると強く確信している」とした。ウクライナ抜きで頭越しの交渉はしないと明確にしてきたバイデン前政権から一転、ウクライナが交渉にどう関わるのかは触れなかった。

バイデン政権の戦略、ことごとく覆す

 その後、ホワイトハウスで記…

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