農林水産省は8日、2023年度の食料自給率がカロリーベースで3年連続の38%だったと発表した。農水省は30年度に45%とする目標を掲げるが、低迷が続いている。
23年度は国内での小麦の生産量が前年度比10%増と好調で、自給率の押し上げに作用した。半面、北海道で作られる砂糖の原料となるビート(テンサイ)で病害が発生し、製糖量が3割減となったことなどがマイナス要因となった。
農水省は20年3月、30年度に45%に引き上げる目標を立てたが、この十数年間は38%前後と低迷したままだ。今年5月に政府は食料・農業・農村基本法を改正して食料安全保障の強化を打ち出し、国内産を増やす方針を掲げた。欧米の主要国の自給率は米国104%、仏121%、伊55%などで、日本の低さが目立っている。
坂本哲志農水相は8日「麦…