「大阪の米はうまい」を伝えようと、若手の新米農家が、おにぎり専門キッチンカーを立ち上げた。継ぐ気はなかった農業。だけど、あることがきっかけで父が作った米のおいしさに気付かされ、今は一緒に農業に就いた仲間らと、地域の活性化や若者が活躍する場づくりも夢見ている。
キッチンカーは堺市美原区の兼業農家、田中翔大さん(31)らが昨年12月から始めた。「自家製米おにぎり 日野出」と掲げ、大阪府内各地で月20日ほど営業する。
おにぎりに使う米は、自分たちが育てたヒノヒカリ。大きさはよく見る一般的なおにぎりの1.5倍で、具は10種類ぐらい。サバにマヨネーズとバジルを絡めた「サバマヨ」(税込み400円)や、めんたいこに細かく刻んだゆずの皮を混ぜた「柚子(ゆず)明太子(めんたいこ)」(同350円)が人気だ。
「ここの米がいいんだ」
きっかけは、同じく兼業農家…