2年前、首や左腕がしびれて整形外科で検査を受けたら、頸椎(けいつい)の「後縦靱帯骨化症(こうじゅうじんたいこっかしょう)」と診断された、という60代女性から、医療相談コーナー「どうしました」におたよりが届きました。手足がまひして寝たきりになる人がいると知ってショックを受けたといいます。

 日常生活で何に気をつけたらいいのか、将来寝たきりになる可能性がどれくらいあるのか、大阪ろうさい病院(堺市北区)の整形外科医の岩崎幹季(もとき)副院長に聞きました。

大阪ろうさい病院副院長で整形外科医の岩崎幹季(いわさきもとき)さん=同院提供

 Q どんな病気ですか。

 A 頸椎をつなぐ靱帯が硬い骨になってしまうことにより、背骨の動きが悪くなったり脊髄(せきずい)が圧迫されたりする病気です。国の指定難病で、原因はわかっていません。

 人種差があり、欧米では発生率は低く、中国や韓国、日本など東アジアに多いことが報告されています。

 頸椎の後縦靱帯が骨化する人は日本の中高年の約2~4%と推計されていますが、多くは無症状で、ほかのケガや病気をきっかけに受けた画像検査で後縦靱帯の骨化を指摘される人もいます。50~60代で診断される人が多いです。

症状は大きく三つ 手術を考える目安は?

 Q 相談者は左腕と首にしびれを感じて受診した結果、この病気と診断されたそうです。

 A この病気の症状は大きく…

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