東急世田谷線の電車内で駅員と会話を楽しむ子どもたち=2024年5月18日午後3時11分、東京都世田谷区、石平道典撮影
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 駅や電車を「保育園」にする試みが動き出している。一時保育の予約サービスを提供する会社と鉄道会社がタッグを組んで取り組む「駅いく」。電車好きの子どもたちにも、仕事や息抜きの時間が欲しい保護者にも好評だ。

貸し切り車両でGO! アナウンス体験も

 5月18日午後1時半、東急世田谷線の三軒茶屋駅(東京都世田谷区太子堂)近くのビルに、親子連れがやって来た。受付を済ませると、親は自分の時間を過ごすため街に出かけていった。

 集まったのは、年中と年長児22人。駅員から乗車マナーを学んだ後、世田谷線の貸し切り車両(2両編成)に乗り込んだ。保育士4人も同乗し、景色を眺めたり、運転席をのぞいたり。電車に関するクイズや車内アナウンス体験もあり、三軒茶屋―下高井戸駅間の往復約40分を楽しんだ。

 その後、ビル内の会議室に戻り、駅員への質問や、塗り絵、記念撮影などをして夕方まで過ごすと、子どもたちは迎えに来た親のもとへ笑顔で駆け寄った。

 目黒区の斎藤陽太郎さん(4)は「電車が好きなので楽しかった」。母親のしずかさん(30)は、2歳の娘と近くのカフェや公園で過ごした。「母娘でゆっくりでき、息子も笑顔。みんなが満足できる時間になりました」と喜んでいた。

自治体の一時保育、使おうとしたけれど…

 今回初めて「駅いく」を実施…

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