福島県猪苗代町のアクアマリンいなわしろカワセミ水族館で24日、カワウソがニジマスを追いかけて捕まえる様子が来館者に特別公開された。
国際カワウソ生存基金が制定した「世界カワウソの日」にちなみ、水族館が企画した。世界には現在13種類が生存しているが、生息地の環境悪化や毛皮が狙われて年々数を減らしている。
13種類の中にはラッコも入る。カワウソは英語で「river otter」だが、「sea otter」と言えばラッコで、カワウソの近い親戚。日本ではラッコは三重県の鳥羽水族館に2頭がいるだけになった。
カワセミ水族館では、ユーラシアカワウソ2頭を飼育中。母チロルは15歳、娘ゆきは9歳。野生では10歳が寿命と言われている。
いつもは、ニジマスやトリの切り身を与えている。ニジマスは寄生虫がいる可能性があるのでいったんは冷凍にする。生きたニジマスを水中に投入すると、2頭はすかさず追いかける。来館者は「速っ」と泳ぎのスピードと巧みさに驚いていた。
飼育員の石井桃子さんは「ニホンカワウソのような絶滅種をこれ以上増やさないために、何をすればいいか考えて欲しい」と話す。
この催しは25日午後3時からも開かれる。