自民党総裁選への立候補を表明した高市早苗前経済安全保障相(64)。19日の会見では「積極財政」による経済政策に力を込めたが、保守的な政治姿勢を際立たせることはなかった。本命候補とみなされていることを意識し、無難な言いぶりにとどめようとする姿勢がにじんだ。
国会内で100人超の報道陣を前に、高市氏は熱弁を振るった。「責任ある『積極財政』で投資し、日本経済を成長させる」。「積極財政」とは逆行しかねない「財政健全化」を重視する財務省を名指しし、「経済規模が10年で倍になるくらいのマスタープランを示してほしい」と注文をつけてみせた。
高市氏がとりわけ経済政策を重視する背景には、距離が近かった安倍晋三元首相の路線を継承するとの自負があるからだ。この日の会見でも、安倍氏の名を挙げたほか、経済政策「アベノミクス」にも触れる場面があった。
一方、保守的な自身の政治的…