認知症の人の気持ちを理解しようと、朝日新聞社が全国で展開する出張講座「認知症フレンドリー講座」が17日、栃木県真岡市下籠谷の真岡北陵高校であり、介護福祉科の1年生が受講した。
生徒たちは、認知症の人の視点をバーチャルリアリティー(VR)で疑似体験し、「怖い、怖い」「うわっ」「転んだ」などの声を上げた。また、認知症の人が登場するインタビュー映像を見たり、講師の話を聴いたりして、どう寄り添ったらいいかも学んだ。
受講した岩崎花南(かな)さん(15)は「VR体験で、階段を下りるところが怖かった。認知症の方の生活が本当に大変だとわかった」と話した。将来は、同校で学んだ母親のように介護福祉士になりたいという。磯島威(たけし)教諭(38)は「福祉を学び始めた1年生なので、困っている人に対して、自分は何ができるか考えるきっかけにしてほしい」と語った。(由利英明)