カゴメの2024年12月決算(国際会計基準)は、純利益が前年比2.4倍の250億円で、過去最高を更新した。売上高は3068億円(前年比36.5%増)、営業利益から一過性の損益をのぞいた事業利益は270億円(39.1%増)となった。主力のトマトジュースの販売が好調だった。
国内でのトマトジュースの売上高は前年より31%増えた。24年2月に飲料の価格を最大13%値上げした効果もあるが、出荷量でみても約2割増えた。山口聡社長は4日の会見で、「健康や美容への期待に加え、価格が高騰した生鮮トマトの代替品としても注目されている」と説明した。
トマトや野菜の高騰は、カゴメにとっても製造面からみれば重荷になっている。24年度は、トマトだけでも22億円のコスト増に。ニンジンやリンゴなどのほか、容器代なども含め、68億円分の利益を押し下げた。
それでも、年の後半にかけて高騰が続いた生鮮品のトマト市況に比べれば値上げ幅は緩やかだ。国内での価格改定と販売数量の増加で119億円を取り戻し、大幅な増益に貢献した。
今後、原料に使うトマトの価…