Smiley face
演説を終え、支持者を前に笑顔をみせるバイデン米大統領=2024年7月5日、ウィスコンシン州マディソン、高野遼撮影
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 高齢不安などから大統領選撤退論が出ているバイデン米大統領(81)は5日、大統領選激戦州の一つ中西部ウィスコンシン州で演説したほか、トランプ前大統領との討論会後初めてのメディアインタビューにも応じた。討論会後、支持率でトランプ氏との差が広がるなか、精力的な姿を見せて情勢を変える狙いだ。

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 「はっきり言わせて欲しい。私はこの選挙戦に残る」。バイデン氏はこの日、ウィスコンシン州マディソンの集会で撤退するつもりはないことを改めて明言した。

 15分あまりの演説は、原稿を表示する「テレプロンプター」が用意され、言葉に詰まる場面はほとんどなかった。会場にいたカール・ワッカールさん(68)は「討論会はひどい夜になったが、今日は力強かった。ほかの候補よりバイデンがベターだと示したと思う」と語った。

 同州でバイデン氏は、米ABCのインタビューも収録。同局のアンカーから、大統領をもう4年務める精神的、肉体的能力があるかを繰り返し問われた。

 バイデン氏は「選挙戦を勝つのに、自分よりふさわしい人物はいないと思う」と撤退を否定。「全能の神が降りてきて、『ジョー、選挙戦から降りろ』と言われたら撤退する」と語り、「神のお告げ」でもない限り撤退はしない考えを強調した。

じわじわ広がる撤退求める動き

 バイデン氏が不安払拭(ふっしょく)に懸命なのはそこまで追い込まれているためだ。

 6月27日のテレビ討論会で…

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