野尻哲史の「資産寿命の延ばし方」(3)

 勤労収入は年を重ねていくといつか得られなくなり、年金収入は受け取り始めると金額が固定されるなどの限界があります。一方で、資産収入は時期や金額などを自由に設定できる点で、柔軟性があります。

 それだけに取り扱いが難しいものでもあります。資産収入とは何か、どうやって少しでも多く長く受け取れるようにできるか、が重要になります。

 資産収入という言葉から、株の配当金、投資信託の分配金、アパート経営で入る賃料収入などを想像されるかもしれません。たしかにそれらも資産収入ですが、退職後の生活を支える三つの収入の一つとして考えるときには、もう少し幅広い定義が必要になります。大切な点は、「元本も含めて取り崩す資金である」ことです。

 例えば、2000万円を株式…

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