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北アルプスの「パノラマ銀座」から見た穂高連峰。雄大な景色が登山者を引きつける=2024年8月、吉沢龍彦撮影

 中高年、とりわけ高齢者の山岳遭難が多発している。警察庁が19日に発表した2024年の山岳遭難の統計では、遭難者3357人のうち70歳以上は1047人を数え、全体の3割以上を占めた。60歳以上だと1677人で全体の半数になる。

 高齢者の事故が増えている背景をさぐるとともに、高齢になってからも登山を続け、憧れの北アルプスを目指すにはどうしたらいいかを取材した。

 遭難事故の調査に携わってきた関西大学名誉教授の青山千彰さん(危機情報論)は、登山者全体の年齢層が高齢化してきたことを指摘する。

  • 2024年の山岳遭難、過去3番目の多さ 富士山も高尾山も増加傾向

高齢化する「登山団塊世代」

 日本では1950年代後半か…

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