自社の商品をPRする鳥羽高生たち=鳥羽市鳥羽3丁目の鳥羽市役所

 三重県立鳥羽高校1年生40人が授業の一環で起業体験し、企画・製作したオリジナル商品を5日、三重県鳥羽市内で開かれるイベント「とばっ子市場」で販売する。高校生らしい発想から生まれた商品が多数出品される。

 高校生たちは起業体験プログラムを学び、市民や地域の企業・団体から募った「出資金」を元手に八つの「会社」を設立した。

 「出資金」は、7月に開いた説明会で生徒たちが自作のスライドを使ってプレゼンし、募った。最終的に約40の団体・個人から約60万円が集まった。会社は実際に登記するわけではないが、利益が出たら出資者には「配当金」を出すという。

 各社の商品化に向けて、生徒たちが出したアイデアを元に、地元ホテルや菓子店が協力。完成まで、協力企業が生徒と打ち合わせや試作を重ね、生徒の思いを結実させるために試行錯誤した。

 岩崎謙心さんの「トゥットゥルン株式会社」は鳥羽の海をイメージしたゼリーを作った。海らしい色や軟らかさにこだわり、子どもも食べられる小さいサイズもある。社名も食感から取った。

 中村璃音(りおん)さんの「カピバラ株式会社」は、鳥羽水族館の人気者カピバラが描かれたマカロンを販売する。中村さんは「最初の試作品は、色やパッケージが思っていたのと違っていて、話し合いを重ねた」という。

 ほかにも、栗ようかんやさつまいもチップス、シュークリームを販売する会社や、協力企業に頼らず、自分たちで手作りした釣り道具のルアーを販売する南空潤(くうる)さんの「シークラフト株式会社」もある。

 とばっ子市場は5日午前10時~午後3時、鳥羽市大明西町の鳥羽ショッピングプラザハロー1階の催事場で開催予定。(小西正人)

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