「猛虎之図屏風」〈左隻〉=個人蔵 おなかを見せた母親の虎に、3匹の赤ちゃん虎がじゃれついている。傍らには周囲を警戒する父親の虎の姿もある。日本画家の大橋翠石(すいせき)が67歳の時にまな娘の嫁入り道具として制作した作品だ。ほほえましい子育ての光景を、真に迫った独自の画風で描いている。 虎は竜と並ぶ霊獣として繰り返し描かれてきたが…