欧州連合(EU)の外相にあたるボレル外交安全保障上級代表は8日、紅海に派遣したEUの護衛艦が約2カ月間で、イエメンの反政府武装組織フーシの11件の攻撃から民間船を護衛したと明らかにした。この日の記者会見で述べた。
EUは2月下旬から、4隻のフリゲート艦を派遣。計68隻の民間船を護衛し、無人機(ドローン)や対艦弾道ミサイルによる11件の攻撃を防御したという。
ボレル氏によると、多くの民間船が現在、紅海を避けて喜望峰を迂回(うかい)するルートを通っており、10~14日以上余計に日数がかかるという。さらに中国から欧州に輸送されるコンテナの輸送費用は2倍に、保険料は6割増しになっており、「我々は船員の命と航行の自由を確保し、国際貿易を守るという戦略的な目的がある」と強調した。(ブリュッセル=牛尾梓)