霧が立ちこめる湖。モヤモヤした心の霧を晴らすにはどうしたらいいのだろう
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 「○○であるべきだ」「○○してはダメ」。多様性の尊重がうたわれる中でも、固定観念や勝手に決められた制約を押しつけられ、違和感をおぼえることは日常的にある。こうした「モヤモヤ」にどう対応すればいいのか。「○○してはダメ」という様々な制約について考えたエッセー「ダメじゃないんじゃないんじゃない」などの著書がある、エッセイストのはらだ有彩さんに聞いた。

 ――「こうあるのが当たり前」という価値観に接してモヤモヤすることがあります。たとえば、私は数年前、既婚の友人に「幸せになってほしい」と結婚を勧められて戸惑いました。「幸せ」の定型があるの?と。

 あるあるですね。相手が悪人ならともかく、善意でしょうから余計に。モヤモヤは、何かおかしいと思いながら、アクションしあぐねている状態ですね。

 ――たしかに、自分の考えを伝えて話し合えればいいのですが、その手前で「言うほどでもないか」「言ったらどう思われる?」と悩みます。

 「何か嫌かも、変かも」と自分自身で気づいている。その時点で、登山で言うと8合目くらいまで登っている状態だと感じます。私たちは生きていく中で、その時代の常識のようなものの制約を受けている。モヤモヤというのは、いま生きている時代や社会と、自分との摩擦が起きた時のざらつきだと思います。そのざらつきをキャッチした自分を、まずは褒めてあげてください。

 ――モヤモヤすること自体はネガティブではない、と。

 モヤモヤするのは悪いことだ、とされてきたように思います。心の中にある怒りに気づく人が増えると、社会が大変だからでしょう。なるべく気づかずにいてほしいから、怒りを突き詰めて考えることから遠ざけたいのだと思います。

違和感を覚えたときは、どうしたらいいのでしょうか。記事の後半では、はらださんがモヤモヤへの対応方法を段階に分けて語ります。

 なので、モヤモヤする自分の…

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