優勝トロフィーを掲げる小田凱人=AP

 (6日、全米オープンテニス車いすの部、男子シングルス決勝)

 ピンチの連続を乗り越え、小田凱人(ときと)が19歳で「生涯ゴールデンスラム」の偉業を果たした。

  • 19歳の小田凱人が「生涯ゴールデンスラム」を達成 車いすテニス

 小田は第1セット第1ゲームでいきなりブレークを許した。ただ、「大きな舞台、競った方が勝負感があって僕は楽しい」という小田のこと。焦るどころか、むしろ闘志に火がついた。

 対戦相手のグスタボ・フェルナンデス(アルゼンチン)のサービスゲームでは、獲物を狙うような鋭い眼光でベースラインの前へと果敢に出た。第4ゲーム、ラリーで主導権を握ってブレークすると、圧巻は第6ゲームだった。

 0―30から攻撃的なレシーブで4連続でリターンエースを決め、再びブレークに成功した。攻めて、攻めて、流れを味方につけて第1セットを先取した。

 ただ、その勢いのままに、とはいかなかった。第2セットはサーブにうまく対応され、3―6。今大会初めてセットを落とした。

 最終セットはブレークの応酬となりタイブレークに突入した。6―9と相手に先にマッチポイントを握られた。

 それでも、小田は守りには入らなかった。

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 サイドラインすれすれを狙っ…

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