アジア大会の公式アンバサダーに選ばれた(左から)松平健さん、大久保佳代子さん、「INI」の木村柾哉さん=2025年2月26日午前9時7分、名古屋市中区、松島研人撮影

 2026年に愛知県内などで開かれるアジア大会の組織委員会は公式アンバサダーに俳優の松平健さんらを起用する。開幕まで1年半に迫っているが、知名度の低さが課題となっており、イベントに出演したりSNSや広報誌に登場したりして大会を盛り上げてもらう。

 アンバサダーには、松平さんのほか、男性アイドルグループ「INI」、タレントの大久保佳代子さん、俳優の武井咲さんが選ばれた。26日の委嘱式で松平さんは「自身のYoutubeなどでも、愛知で国際大会があることを多くの人に伝えたい」と話した。

 アジア大会は「アジア版オリンピック」とも呼ばれ4年に一度開催される。国内開催は94年の広島大会以来32年ぶり。パラ競技は初開催となる。

 愛知県や名古屋市は16年に大会を誘致し、国内最大級の屋内アリーナ「IGアリーナ」を整備するなど準備を進めているが、機運が十分に高まっているとはいえない。

 大会を支えるボランティア集めでは、組織委が競技の運営補助や観客の案内などを担う約4万人を昨年10月に募集。当初は期限を今年1月末までとしたが、応募が少なく、4月末まで延長した。県内の高校や大学、企業などで説明会を50回以上開いたが、関係者は「ある説明会では、大会があることすら誰も知らない状況だった」と話す。組織委の担当者は「国際大会の作り手を経験できる貴重な機会。地道にアピールを続けたい」としている。

 協賛金集めも苦戦している。組織委の昨年12月中旬の試算では、開催にかかる経費は総額で3千億円超。このうち500億円を協賛金でまかなうことを想定しているが、現時点で契約のメドが立っているのはトヨタ自動車など4社で計約70億円にとどまるという。

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