横浜―沖縄尚学 七回表横浜2死二、三塁、小野は2点適時内野安打を放ち、二塁上でベースをたたいて喜ぶ。二塁手比嘉=小玉重隆撮影

 (24日、第97回選抜高校野球大会2回戦 横浜8―7沖縄尚学)

 小野舜友(しゅんすけ)(2年)は昨秋、県大会の途中から4番に座ったが、13試合で打率は2割6分7厘。腰のけがもあり満足できない成績に終わった。「状態は最悪でした」

 冬の間に治療し、体の重さが腰に負担を与えていると考え、食事の量は減らさずにトレーニングで体重を88キロから3キロ落とした。その成果もあり本調子を取り戻した。

 ところが、選抜の開幕から6打数ノーヒット。この日、6―4の横浜リードで迎えた七回表。5番の小野は2死二、三塁で打席に立つと、前夜のミーティングでの村田浩明監督の言葉を思い出していた。「明日のキーマンはお前だぞ」

 沖縄尚学の末吉良丞(2年)の1球に泳がされながらも「ゴロを転がせばなにか起きる」と食らいつき、二塁への内野安打に。その間に走者2人が生還し2点を追加。小野もすかさず二塁に頭から滑り込み、左手で3回大きく塁をたたいた。「監督の熱い思いを受け止めていた分、自分の思いもあふれた」

 接戦を制したものの、昨秋の新チーム結成以降、公式戦で投手陣が4点以上失うのは初めてだ。「奥村(頼)さんや織田がいつでも抑えられるわけではない。打たれたときは自分たちがカバーする」。横浜の主軸として、力強く語った。

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