仏の教えや人生訓などを伝えるお寺のユニークな掲示板を表彰する「輝け! お寺の掲示板大賞2024」(主催・公益財団法人仏教伝道協会)が5日発表された。今年7~9月にX(旧ツイッター)とインスタグラムに投稿された3755作品の中から、受賞作を選んだ。
18年に始まり、今年で7回目。最高賞の仏教伝道協会大賞は、真宗大谷派・超覚寺(広島市)の「望もうと望むまいとあなたは独りじゃない。」。同寺は21年にも「仏の顔は何度でも」で大賞に選ばれた常連。講評によると、孤独や分断が深まる時代の中でも、「繫(つな)がり」(縁起)を離れて生きている人は存在しないとのメッセージが込められている。
同協会出版事業部の江田智昭課長は「奇をてらうより、落ち着いた感じの掲示が多かった。日常のいろいろなところに、仏教の教えがあふれていることを知って欲しい」と話した。
その他の主な受賞作は以下の通り。
【仏教伝道協会本賞】「私なんか、という自慢」(鹿児島県南さつま市、顕證寺)▽「気を抜くな 君もいつかは古くなる NHK朝ドラ『虎に翼』」(静岡市、鳳林(ほうりん)寺)▽「育児とは育自なり」(熊本県菊池市、西照寺)▽「今度は今度 今は今 映画『パーフェクトデイズ』」(盛岡市、光蓮寺ビハーラハウス)。
【個別賞】「幸せは築くものじゃなくて 気づくもの」▽「草取りは 苦サ取りのぞく 修行なり 苦を取りみれば さとりなりけり」▽「正義の反対は別の正義」▽「声を上げられる人だけが世界を構成しているわけではない 小川公代」▽「おなじ船にのっている」▽「辛(つら)いこともある 苦しいこともある だからお寺がここにある」▽「暗闇だからこそ光に気づく」▽「一歩進んで二歩下がる 歩んだ数はプラス3」▽「高見を望めば首がこる うつむき過ぎると壁に当たる 何でもほどほど水平がよい」▽「『幸せを手にいれる』のではなく『しあわせを感じられる心を手に入れる』」。