連載「ごはんの育ち方」 新潟 田植え
米どころで知られる新潟県十日町市に、SNSで「お米を作る農機具屋さん」とうたう小さな会社がある。
農機具や除雪機の販売・整備をする「ミズワ商会」は役員と社員をあわせて数人。農機具や除雪機の販売・整備をしながら、地域の田んぼでお米を作っている。繁忙期には地域の人がアルバイトに駆けつける。
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十日町は名高い米どころ、魚沼エリアの一部。会社が管理する田んぼは、20人弱から請け負った約130枚、大小あわせて約16ヘクタールに上る。
担い手の高齢化に伴って頼まれた中山間地の棚田も少なくない。全国でも、中山間地にある田は全体の3割強を占める。
現地に行って見ると、アクセスや水の条件の厳しい棚田を守るのは、想像以上に大変だった。
記者が訪れた5月下旬は、田起こし、代かき、田植えが同時並行で進む忙しい時期だった。
昨年11月から働く小嶋哲也さん(40)は、航空写真をもとにした地図で、どこの田に向かうかを確認した。
雪解け水のため池から…
「場所がばらばらなので………