名古屋市立瑞穂ケ岡中の「キャリア(防災)クラブBチーム」の動画。大阪・関西万博と能登半島地震の復興のどちらを優先するかについて、「いつかは決めなければならない」とのタイトルで「意思決定」について発表した=CEEジャパン提供

 日常生活で気づいた暮らしと経済とのつながりを1分の動画で発表する「小・中・高生のためのエコノミクスビデオコンテスト」(主催・CEEジャパン、特別協賛・KPMGジャパン)が2月15日、東京都文京区の東京大で開かれた。全国から参加した85チームが「食べ放題」「古本」「定期券」などを題材に経済との関係について考え、本人の出演やアニメーションなどで表現した。

 長野県の小諸市立坂の上小「チームNY」は、ふだん利用しているLINEやYoutubeがなぜ無料で使えるのか、という疑問を調べ、「広告モデル」の存在にたどり着いた。「どうして広告が突然出てくるのか不思議だった」といい、「身近に経済が関わっていたんだね」とまとめた。埼玉県の戸田市立新曽小「山葉チーム」は、商品を運ぶ際にエネルギー効率に優れた貨物鉄道を利用した商品につく「エコレールマーク」について、アニメを使って発表。「環境に良い物流は経済を大きく変えるかも」と結んだ。

食品ロスを減らすには…

 通常運賃に比べて割引された定期券が鉄道会社の赤字にならないのかという疑問を調べたのは、郁文館中(東京)の「定期券のひみつ」チーム。長期的に安定した収入を得たい鉄道会社と安く利用したい乗客の両方に利点があることを紹介した。

 愛知県立岡崎高2年の山本侑理湖さん(チーム名「YamaYuri」)は、商品棚の手前にある賞味期限などが迫った品物から買う「てまえどり」を取り上げた。こうした行動が食品ロスを減らすことをまとめ、小中高の全作品で最高位のグランプリを受賞。山本さんは「人の選択によって自分だけでなく、世界がよりよくなる。そんな行動が広がってほしいです」と語った。

 作品を審査した伊藤元重・東…

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