Smiley face
写真・図版
漫画「わたしを変えるものは」の一場面=りんりんさん提供
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 イラストレーターとして活動しながら2人の子を育てている、りんりんさん。

 中学生になった娘は、生まれた時からはっきりとした顔立ちで、髪の毛も生えそろっていた。

 幼い娘を連れて散歩していると、「可愛い」とよく声をかけられた。

 人見知りもせず、1歳になったころには、祖父母の家に親なしでお泊まりできた。

 今では友達も多く、自分の味方をしてくれる大人に甘えるのも上手だ。

 一方、母であるりんりんさんは「真面目で重め」な性格。

 初対面の相手と距離を縮めるのが苦手で、自分の希望もなかなか言えない。

 失敗したことや悩み事について、あれこれと長い時間考えてしまいがちだ。

「お母さん、話しかけないの?」

 そんなりんりんさんにとって、忘れられない出来事がある。

 小学校低学年の娘と、幼稚園に通い始めた息子を連れて、公園に行った時のこと。

 友達を見つけた娘は、弟を連れて駆け出していき、すぐに遊び始めた。

 「自分から生まれたのに、性格って全然違うもんだなぁ」

 そんなことを思いながら辺りを見回すと、少し離れたところに、娘の友達のママたちがいた。

 しばらくして、娘から「お母さん、話しかけないの?」と声をかけられた。

 ドキッとしながらも「友達同士で来てるでしょ。邪魔したくないかなーって」と答えた。

 話しかけようにも、どう声をかけていいのか、わからない。

 そうこうしているうちに、自分がいる場所が日陰になり、肌寒くなってきた。

 場所を変えるタイミングでママたちの近くへ行き、あいさつをしてみよう。

 話がそれ以上続かなかったら、そのまま少し離れたところで子どもたちを見守っていれば大丈夫。

 自らにそう言い聞かせて、おそるおそる「こんにちは」と声をかけてみた。

 すると、ママの一人が「うち…

共有