イラストレーターとして活動しながら2人の子を育てている、りんりんさん。
中学生になった娘は、生まれた時からはっきりとした顔立ちで、髪の毛も生えそろっていた。
幼い娘を連れて散歩していると、「可愛い」とよく声をかけられた。
人見知りもせず、1歳になったころには、祖父母の家に親なしでお泊まりできた。
今では友達も多く、自分の味方をしてくれる大人に甘えるのも上手だ。
一方、母であるりんりんさんは「真面目で重め」な性格。
初対面の相手と距離を縮めるのが苦手で、自分の希望もなかなか言えない。
失敗したことや悩み事について、あれこれと長い時間考えてしまいがちだ。
「お母さん、話しかけないの?」
そんなりんりんさんにとって、忘れられない出来事がある。
小学校低学年の娘と、幼稚園に通い始めた息子を連れて、公園に行った時のこと。
友達を見つけた娘は、弟を連れて駆け出していき、すぐに遊び始めた。
「自分から生まれたのに、性格って全然違うもんだなぁ」
そんなことを思いながら辺りを見回すと、少し離れたところに、娘の友達のママたちがいた。
しばらくして、娘から「お母さん、話しかけないの?」と声をかけられた。
ドキッとしながらも「友達同士で来てるでしょ。邪魔したくないかなーって」と答えた。
話しかけようにも、どう声をかけていいのか、わからない。
そうこうしているうちに、自分がいる場所が日陰になり、肌寒くなってきた。
場所を変えるタイミングでママたちの近くへ行き、あいさつをしてみよう。
話がそれ以上続かなかったら、そのまま少し離れたところで子どもたちを見守っていれば大丈夫。
自らにそう言い聞かせて、おそるおそる「こんにちは」と声をかけてみた。
すると、ママの一人が「うち…