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2030 SDGsで変える

 生物多様性や気候変動など、環境問題は互いに複雑に絡み合っている。うまく同時に解決するには、どう取り組めばいいのか、何をめざせばいいのか。そんな難題に挑むヒントを求めて、豊かな海の再生に取り組む現場を訪ねた。

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アマモの水槽を見る芦北高校の高峰栄杜さん(奥)、藤沢莉杏さん=熊本県芦北町

 熊本県南部、不知火海に天草の島々を望む芦北町。人気漫画・アニメ「放課後ていぼう日誌」の舞台ともされる。主人公たちが通う高校にそっくりの県立芦北高校の林業科は、20年以上前から芦北湾のアマモ場の再生に取り組んできた。

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防波堤に掲げられた、「放課後ていぼう日誌」の看板=熊本県芦北町

 きっかけは、「アマモが消えて魚が少なくなった」という漁協からの相談だった。海草のアマモは魚の産卵場や稚魚の育つ場となる。かつて13ヘクタールほどあったとされる湾内のアマモ場は当時、0.25ヘクタールに縮小、風前のともしびだった。

 「アマモ班」の生徒たちは、着実に面積を増やし、一時7.5ヘクタールまで回復させた。2020年の熊本豪雨では5ヘクタールあまりが失われたが、工夫を重ねながら、再生活動を続けている。

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2020年6月、防波堤の内外7.5ヘクタールに広がったアマモ場=芦北高校提供
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熊本水害で防波堤の外側(手前側)のアマモ場は壊滅的な被害を受けた=熊本県立芦北高校提供

 その活動を地元の肥後銀行や、大手ゼネコンの鹿島が支える。11月には町や漁協なども加えて6団体で連携協定を結んだ。

小規模事業では認証調査で赤字も

 連携の柱のひとつが「ブルー…

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