Smiley face
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シリコンバレーにあるスタンフォード大学=奈良部健撮影

 トランプ米政権が27日、米国留学に要る学生ビザ取得の面接予約受け付けを一時停止するよう命じたことが報じられた。米国は最も多い日本からの留学先。予定者や学校などに不安が広がる。

 「やばい」。この夏から米国の大学院に留学予定の東京都内の30代男性は28日、報道を見て驚いた。これから学生ビザの申請手続きをしようと思っていたが、「まずは様子見。これからどうなってしまうんだろう……」とこぼした。

 「米国に行けなくなったら困る」。9月から米国の大学に入学予定の男性(18)も不安を口にする。高校卒業後に日本の大学には通っておらず、今は他には進学先がない状況だからだ。

 トランプ政権は、これから米国に留学する学生らのSNSでの発信内容の審査強化を検討している。

 男性は4月以降、留学エージェントの助言でインスタグラムの投稿内容に気を付けていたという。ビザ取得に要る面接は終えたばかり。「面接はできたので待つしかない」

 独立行政法人「日本学生支援機構」の調査によると、大学などが把握する日本人学生の海外留学者数(2023年度)は8万9179人(対前年度比53.3%増)。国・地域別で最多は米国の1万3517人(対前年度比13.8%増)という。

 文部科学省幹部は米政権の動きについて「詳細を確認中だが、事実だとすれば、これから米国に留学しようと思っていた人たちはもちろんのこと、非常に大きな影響が出ると考えている」。

 「生徒たちは何も悪いことを…

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