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力投する神奈川総合産の伊藤天馬=2025年7月10日、小田原球場、清水敬久撮影

(10日、第107回全国高校野球選手権神奈川大会1回戦、橋本、愛川、中央農5―2神奈川総合産)

 最後の打者が投ゴロに倒れると、神奈川総合産の主将、伊藤天馬(3年)は次打者席で涙が止まらない。仲間に体を支えられ、あいさつに並んだ。

 登録選手は11人。バスケット部や演劇部などから助っ人を5人集めて出場にこぎつけた。主将になってコールド負けばかりだったが、今回初めて九回まで戦った。「悔しい。勝ちたかった」

 投手として先発し、投げきった。六回には無死満塁のピンチを3者連続三振で切り抜ける力投をみせた。「なんとしてもこれ以上、点をやらない。自分の一番の球を投げることができた」

 「野球を楽しみたい」「やっぱり勝ちたい」。チーム内の温度差は大きかった。「さんざんぶつかり合った。でも、最後は一丸となってプレーできた。このチームでキャプテンをやれて、本当によかった」

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