ウクライナのゼレンスキー大統領は13日、米国のトランプ大統領が対面での開催の意向を示したロシアのプーチン大統領との会談について、「まずウクライナの会談でプーチンを止める計画を策定してから行われるべきだ」と述べた。
訪問先の西部フメリニツキー原発で、メディアの質問に答えた。12日の自らとトランプ氏との電話協議がトランプ氏とプーチン氏との電話協議のあとに行われたことについても、「あまり愉快ではない」と不満を示した。
ゼレンスキー氏はこれまで、交渉による早期停戦を目指すトランプ氏との共同歩調を強調する一方で、ウクライナの頭越しに米ロの交渉が行われることを警戒。事前にロシアの侵攻を止めるための「共通の見解」を持つよう訴えてきた。この日の発言は、プーチン氏との電話協議で直ちに米ロ交渉を始めることで合意したとトランプ氏にブレーキをかける考えを示したものだ。
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ゼレンスキー氏は交渉のテーブルには欧州の支援国も加えられるべきだとも主張。SNSへの投稿でも、同日のポーランドのトゥスク首相との会談で「ウクライナと欧州、米国の立場が統一されなければ、プーチンとはいかなる交渉も行うことができない」との考えで一致した、と記した。