百貨店の屋上遊園地の一つ、松坂屋名古屋店(名古屋市中区)の屋上遊園が13日で一時休園する。かつては栄えた屋上遊園も、6日には長崎市の百貨店で営業が終わり各地で姿を消しつつある。松坂屋名古屋店は「地域の人たちに愛されてきた場所を大切にしたい」と来春をめどに改修する。
同店の屋上遊園は1910年、前身の「いとう呉服店」の屋上に子ども用ブランコが設置されたのが由来。現在の本館8階の屋上遊園には、約1300平方メートルに平成初めごろのキャラクターの乗り物や、クレーンゲームなどレトロ感のある72の遊具が並ぶ。しばしの別れを前に、2日には多くの家族連れでにぎわった。
維持管理を担当する田中ゆみ子さん(69)によると、懐かしい景色をひと目見ようと訪れる人が増えているという。「平日でも1人では対応できず、2人でやっている。開店から閉店までいる人、東京や浜松から来たという人もいてびっくり」と語った。
愛知県岡崎市から祖母と母に連れられて来た加藤杷那(はな)ちゃん(2)は「トーマス(の乗り物)が楽しかった」と喜んでいる様子だった。
■松坂屋名古屋店「時代に逆ら…